ミニマムな持ち物での海外旅行 → 帰ってきてからの猛断捨離

​​​​​​自分にとってどのくらいの持ち物が適量?
基準を知りたかったら、旅行へいくのもいいかもです。


コペンハーゲンの水辺

これは、我々、家族3人(私・主人・息子7歳)で5泊8日の海外旅行での経験です。
年明け冬本番の東京から、気温差約15℃のドーハを経由し、極寒と言われる​コペンハーゲンへの旅​でした。
この旅行から帰ってきてから、
「もの」「食」にまつわる考えがクリアになり「日々の心がけ」が変わりました。


もともと、外出する際はいつも、身軽な我が家ですが、
今回の旅行、荷物はそれぞれリュック1つづつと​小さいスーツケース​に、
70%くらいを目安に必要なものを選びました。
何かあれば現地調達、日本のホテル同様、必要なものは揃っているだろうと、
箱根に1泊するくらいの身軽さで出かけました。


今回なんでコペンハーゲンへ行くことにしたのか、
もともと仕事の関係で、年間を通じまとまった休みは「冬」がとりやすかったこともあり、
どこか海外に行くことは決めていました。
どこへ行こう? 暖かいところでバカンスってキャラじゃないし、
行くからには、デザインの聖地、憧れのコペンハーゲン?
いつか行きたいと思ってはいるものの、冬は極寒です。
でも、いつかっていつ?よね、今行っちゃおう!
ってことで、周りからは、自殺行為?なんて言われながらも行ってきました。

実は当初、ものづくり大国、ドイツへ行く予定だった(こちらも極寒)のですが、
ホテル+航空券のお値段が家族の総額で、

コペンハーゲン:約35万円
ベルリン:約100万円

約3倍だったのです!
物価が高いとされるコペンハーゲンでも、いくらなんでもトータル100万円にはならないだろうと、
しかも、コペンハーゲンからベルリンへは飛行機で45分、航空券も6,000円くらいだったので、
目指すベルリンのお店​「TYPE HYPE」​へも滞在中に行けることがわかり、このプランにしました。
そして道中、格安プランのため、乗り換えは、気温差約15℃のドーハで10時間の待ち時間がありました。


今回の旅行の目的、
インテリアデザインの本拠地で、憧れのプロダクトを買ってくることでした。

DESIGN LETTERS
Normann Copenhagen
by lassen
Menu
MOEBE
NOMESS
PLAYTYPE
STILLEBEN

あげたらきりがないほど、私の心浮かれるプロダクトは、コペンハーゲンを拠点にしているのです。


街並みが美しいのはもちろん、自転車のマナーがとてもいいのです。
もう全てがステキすぎて、東京へ帰ってきた現実が未だに受け止められないです。



ここからやっと「日々の心がけ」が変わったきっかけのお話です。

【1】ホテルの備品が少ない!
【2】お店が開くのが遅い!閉まるのが早い!
【3】ファーストフードが1200yen?! 確かに外食は高い!
【4】物価が高いってホント?スーパーで買える生鮮食品はリーズナブル!

日頃、なんでもカンタンに手に入る東京の便利さに慣れているゆえ、
コペンハーゲン旅行は、ここちよいカルチャーショックを受けました。


まず、
【1】ホテルの備品が少ない!
忘れていました・・・海外のホテルでハイスペックなところ以外は備品が少ないことを・・・
久しぶり、数えたら、8年ぶりの海外旅行でした。。。
ホテルには、冷蔵庫、スリッパがないのです・・・
それ以外は、紙コップ・電気ポット・コーヒー類・タオル等は十分にありました。
掃除も毎日してくださいました。
しかし、この「冷蔵庫」と「スリッパ」がない生活、
はじめはどうしようかと思いました。
冷蔵庫はともかく、寒い土地に合わせ、ブーツで出かけたのです。

今思えば、このホテルでの滞在は、
生活を工夫する術が身についてよかったと感じています(←いちいち大げさです)
あとで触れますが、我々はホテルで過ごす時間が長かったので、色々と工夫をしました。


【2】お店が開くのが遅い!閉まるのが早い!
私が行きたいインテリアショップや美術館などは、
デパートや大手チェーン店などに比べると営業時間が短く
11:00open - 17:00close、遅くとも18:00には閉店しているところが多かったのです。
開くのはともかく、閉まるのが早いのです!


【3】ファーストフードが1200yen?! 確かに外食は高い!
うわさ通り、外食は東京の感覚と比べても高いです。
でも、量もそれなりに多いので、比にあっているのかなとは思いました。
実は我々、ほとんど外食はしませんでした。
それは↓


【4】スーパーで買える生鮮食品はリーズナブル!
デンマークでは老舗の高級スーパー ​Irma​ では、
成城石井で1480yen で売っていそうな生ハムが、400yenくらいで買えるのです!
DEAN & DELUCA みたいな、彩鮮やかなボリューミーなサラダも、800yenくらいです。
そして何より!ビール党の我々が今一番大好きなビール、カールスバーグが!
本拠地ともあって、ミネラルウォーターより安い120yen!
これはスーパーで楽しく選んで、ホテルで色々食べるのを楽しみたい!
とのことで、我々はこの食事スタイルを存分に楽しみ、外食はほとんどしませんでした。

ちなみに、ベルリンはウワサ通り?物価が安く、
ミュージアムカフェのソーセージとプレッツェルのセットで650yenくらい
駅に入っているベーカリーで売っているプレッツェルも(かなり大きい)100yen以下のものもありました。


そんなこんなで、
日中の行動時間は普段の生活より短く、食事はホテルの部屋で、
しかも、ホテルの部屋は、最低限のものしか揃っていない、
必然的に我々は、室内にいながらアウトドア状態に突入したのです。
もちろんTVはありましたが、東京でTVなし生活をしているので、つけることはあまりありませんでした。



パッケージデザインも、この無造作なディスプレイも全てがカッコよすぎるのです。



*過ごし方と持ち物について
着替えも途中で洗うことを想定して、もともと最低限の荷物、
余暇の時間を過ごすツールはほとんどありません。
手持ちの本も読んでしまい、
家にいたら、かまって攻撃をされ、付き合いきれなかったら、家事に逃げるなどできますが、
そんなこともできません。
そうなると、自然といつもよりおしゃべりをしたり、一緒にストレッチをしたりして過ごしました。
それから街の散歩もたくさんしました。
我々が滞在していた際の気温はだいたい2、3℃。数字だけ聞いたらびっくりの寒さです。
ちょっと雨に振られましたが、雪にはならず、湿度が高いからか、東京みたいにビル風がないからか、
それほど寒さは感じませんでした。
なにより街並みが美しいので、終始ワクワクしていて気持ちからあったかくなっていたからでしょうか。
毎日たくさん歩いたので、夜は早くにベットに入り、ぐっすり眠りました。
 余談ですが、東京に帰ったら、スポーツジムに通おうと思っていました。
 よくある、新しい年に何か新しいことをの思考パターンです。
 ですが、日常に運動を取り入れる方法を考えるきっかけになったので、思い止まりました。

それから、手洗い洗濯も毎日できました。
しかも部屋の乾燥防止に繋がり、洗濯物も早く乾きました。
もう少し少ないものでも過ごせたかなと思うくらいでした。

思えば、息子が生まれてから7年間、
家族3人でこんなにも長く四六時中一緒にいるのはこの旅行が初めてだったかと思われます。
日常生活を整えるために実務的に必要な時間と、豊かなものにするゆとり時間、
それは物の量に左右されるものではない、
よく聞くことですが、改めて、足るを知りました。


【持ち物】
●主人と私
下着の替え:2日分(計3日分)
着替えの替え:1日分(計2日分)

息子
下着の替え:3日分(計4日分)
着替えの替え:3日分(計3日分)


*食事について
毎食楽しんで選んで食べてはいましたが、冷蔵庫(保存)も、レンジ(加熱)もない食生活です。
自分では調理ができないので、完全に依存した食生活になります。
しかも、季節は冬です。
暖かいものを欲してしまいます。
ローフードだけでは、いくら暖かい室内といえど、気持ちが萎えてしまいます。
我々は、インスタントスープを取り入れてなんとか乗り切りました。
この食生活を通じ、
自分で調理し、キレイに盛り付け、お気に入りの食器でいただく食事の大切さが身にしみました。
外食を取り入れたらその気持ちは芽生えなかったかと言うと、そんなこともないように思えます。
数回、ランチで外食をした際は、暖かい食事を美味しくいただきました。
では、何が違かったか、
自分で調理することは、何でできているか中身をしっかりわかっているので、
安心感が違います。
食事は、そんな想いも一緒にいただくことなのだとわかり、
帰国してから、今までより料理をすることも、食べることも楽しくなりました。


そして

*買い物について
今回の旅行の目的は、
インテリアデザインの本拠地で、憧れのプロダクトを買ってくること。

欲しいものがたくさんありがながら、ミニマリストを目指す私が買い物を目的とした旅行、
しかも、日本では手に入りづらいものを買いに行ったのです。

海外マジックにかかっていて、割り増しに見えていたことは否めないにせよ、
美しいものはたくさんありました。
それと同じくらい、自分の好みではないものを区別することもできました。



旅行から帰ってきて、仕分けと再配置が進んでいます。


買ったものに共通していることは↓

●使うシーン、手入れをしているシーンが想像できるもの
●収納場所が明確なもの


今回は、長い道中、自分で持って帰ってくる必要がありました。
容積、重量を自分で受け止めなくてはなりません。
その荷重に耐えてまで必要なものなのかを考えての買い物は、
家に持ち帰ってから、自分で把握、管理できるかの覚悟を一緒に問われている気がしました。
これはポチッとすれば簡単に手に入る便利な買い物では得難い思考経路な気がします。
国の成り立ち、文化、生活様式も、食生活も違う、海外のプロダクトです。
憧れだけではなく、東京での日々の暮らしと調和できるか、他のもので代用できないものか、
考えて買い物をしました。
結果、それほど多くのものを持ち帰らず、やっぱり買っておけばよかったとの後悔もありませんでした。


この旅行を通じ、ものと自分との関係が生きたものかを考えるきっかけになり、
帰ってきてから、それに値しないと感じたものは、
必要な方に引き取っていただいたり、処理したりしました。

一度日常から離れて日々の生活を見直すきっかけを作る、
旅行にはそんな効果もありますね。




【スケジュール】 1日目(1/1):東京発(深夜便、機中泊)
2日目(1/2):​ドーハ観光​(滞在時間:10時間)→ コペンハーゲン1日目(夜着)
3日目(1/3):コペンハーゲン2日目「​ルイジアナ美術館​」
4日目(1/4):コペンハーゲン3日目「ショッピング」「​ショールーム巡り​」
5日目(1/5):コペンハーゲン4日目 → ベルリン(7時間滞在) → コペンハーゲン
6日目(1/6):コペンハーゲン5日目「観光船」「ショールーム巡り」「ショッピング」
7日目(1/7):コペンハーゲン6日目「美術館・ギャラリー巡り」→  (深夜便、機中泊)
8日目(1/8):東京着(深夜)


【平均気温】
東京:7℃
ドーハ:18℃
コペンハーゲン:2℃
ベルリン:3℃

【時差】
東京:0
ドーハ:-6H
コペンハーゲン:-8H
ベルリン:-8H



旅行の記録、記憶が鮮明なうちに残しておきたいと思いつつ、
もう毎日胸がいっぱいで、あまり写真を撮っていなかったのでした!

事前の旅行計画、ガイドブックを買いに行ったのですが、
ジャスト、コペンハーゲンなものを見つけられず・・・(新宿の大きいところ数件行ったのに・・・)
ネットで調べた内容だけでプランを立てて、
あとは現地の観光案内所や、現地の人に助けてもらったりして、楽しむことができました。
おトクな切符の買い方や回り方ルートなどまとめたいと思いつつな日々です。​​​